岡本綺堂 『半七捕物帳』 「ねえ、おまえさん。もうこうなったらお互い…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 岡本綺堂 『半七捕物帳』

現代語化

「ねえ、あなた。もうこうなったらお互いに考えていても仕方ありません。私は神田三河町の半七という御用聞きで、実は八丁堀の旦那さんから内密にその詮議を頼まれているんです。あなたは光井さんと親しいようだし、犬も同類、鷹も同類、いわば仲間同士のことだから、なんとか私を手伝って、そのタカを早く見つける方法を考えてくれませんか?逃がした鳥さえ無事に探し出せば、あとは何とでも丸く収まるでしょう?ねえ、そうでしょう」
「そうです、そうです」
「それ以外に方法はありますまい。私ができることなら何でもお手伝いしますから、どうぞ一刻も早くそのタカを探し出してください。私からもくれぐれもお願い申し上げます」
「あなたが手伝ってくだされば、蛇の道は蛇で、私のほうでも大変に都合がいいです。ちょうどいい具合に雨もほぼ止んだようだから、そろそろ出かけながら相談しましょうじゃありませんか」

原文 (会話文抽出)

「ねえ、おまえさん。もうこうなったらお互いに考えていても仕方がありません。わたしは神田三河町の半七という御用聞きで、実は八丁堀の旦那から内密にその詮議を云い付けられているんです。お前さんは光井さんと心安いようではあるし、犬も朋輩、鷹も朋輩、いわば朋輩同士のことだから、なんとかわたしに手伝って、そのお鷹を早く見つけ出す工夫をしてくれませんか。逃がした鳥さえ無事に探し出せば、そこは何とでも穏便に済むだろうじゃありませんか。ねえ、そうでしょう」
「そうです、そうです」
「それよりほかにしようはありますまい。わたしに出来ることならば何でも手伝いをいたしますから、どうぞ一刻も早くそのお鷹を探し出してください。わたしからもくれぐれもお願い申します」
「おまえさんが手伝ってくだされば、蛇の道は蛇で、わたしの方でも大変に都合がいい。いい塩梅に雨も大抵やんだようだから、そろそろ出かけながら相談しようじゃありませんか」


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