GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 岡本綺堂 『半七捕物帳』
現代語化
「お前、そういう態度じゃダメだろ。悪いことして威張ってる奴なんて許せるか。もう黙って帰れ」
「すいません。いろいろ迷惑かけました」
「気にすんな。ついでだから、ここまで来たしお参りしてから帰ろう」
「親分。つまんない散財でしたね。みんなもよろしく言ってくれと頼んでました。でも、よくよく話を聞くと、今朝だけじゃなくて、最近はしょっちゅう鶏を盗む奴がいるそうなんですよ。だからみんなも腹立てて、あんなにひどい目に合わせたんだって。その辺もよろしく親分に伝えてくれって頼んでました」
「むむ」
「あの中間はとんだとばっちりだったな」
「そうなんですか」
「一朱二朱なんて惜しくない。これでだいたいあたりもついたようだな」
「あたりが付きました?」
「でも、もう少し考えてみるよ」
「まだ手掛かりが不十分だからな」
原文 (会話文抽出)
「こいつら、おぼえていろ」
「おめえ、それがおとなしくねえ。悪いことをして威張る奴があるもんか。まあ、黙って引き取りなせえ」
「どうも済まねえ。いろいろ御厄介になりました」
「はは、これでいい。ついでと云っちゃあ済まねえが、ここまで来たからお詣りをして行こうよ」
「親分。つまらねえ散財をしましたね。みんなもよろしく云ってくれと云っていましたよ。だが、だんだん聞いてみると、まったく今朝ばかりじゃあねえ、この頃はたびたび鶏を取っていく奴があるそうですよ。それだもんだからみんなも余計に憎しみをかけて、あんな仕置をするようにもなったんだから、親分にもよくその訳を云ってくれと頼んでいました」
「むむ」
「あの中間はとんだ人身御供だったな」
「そうでしょうか」
「一朱や二朱は惜しくねえ。これで大抵あたりも付いたようだ」
「あたりが付きましたかえ」
「だが、もう少し考えてみよう」
「まだほんとうにお膳立てが出来ねえからな」