夜の東海道・山陽新幹線

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冬の夜に 新幹線の 腹抱かれ(いだかれ) 衣くるまり 座睡する人

東京方面行きの夜の新幹線は、静かで、新幹線の巨躯に体を預ける人がちらほら見られます。

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4列の シートと向谷 チャイム音 我は西国 帰り来たれり

東京・名古屋方面から、新大阪で山陽新幹線「こだま」に乗り換えると、4列のシートと、時に九州車が向谷 実 (むかいや・みのる)氏 作曲のチャイム音で出迎えてくれます。

 

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電光と 明かり漏らして 家路駆く 23時の 新幹線なり

「電光」は、パンタグラフと架線との間に発生する火花のことです。

この歌は、外から新幹線を見て詠んだ歌ですが、その車内を思ってみます: 東京発の夜の新幹線は、ちょっとした酒盛りが繰り広げられた後、混み合いながらも、とろんと弛緩した雰囲気ですが、東京を離れるにつれ、乗客は降りていき、よそ行き感はますます無く、安全・安心な家路になります。

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公開開始: 2016/ 8/19


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