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検索用文字列と著作権法について

 「みんちかりぶ」を構成する主システムのひとつである「こけむす」システムでは、ロボット型検索エンジンによる検索が適切に行われるように、ソースドキュメント(一部除く)の内容をあるアルゴリズムにしたがって処理して、検索用文字列としてウェブに公表(「送信可能化」第二条・九の五)しています(以下、この処理)。

 この処理と著作権法について記します。この処理の是に論を持っていきたい気持ちが働きながら、以下の文章を書いている事は、お察しください。

 なお、この処理は、報道機関などのコンテンツ業を生業としている企業・あるいは管理者より要請があったウェブページがソースとなっている内容については行っていません。(詳しくはこちら)

 では、始めます。なお、著作権法は平成12年11月29日改正のもので考えます。

 ソース内容が著作物であると仮定します *

 「あるアルゴリズムにしたがっ」た処理は不可逆なものであり、第三者が公表されたデータを元に戻す、つまり公表されたデータを使ってソース内容を複製・口述することは絶対に不可能です。

よって複製・口述できるのは著作者だけ(専有)であり、「第二章第三款 著作権に含まれる権利の種類」に定められた「○○を専有する」権利を著作者が行使するのを何ら妨げません。

 続いて「第二章第二款 著作者人格権」に関してです。

すでに公表されたデータを使っているので、第十八条公表権は問題なし。

第十九条氏名表示権はソース(URLアドレス)を記しているので ドメインから著作者が読み取れるので、「その実名若しくは変名を著作者名として表示し、」までは問題ないと思います。しかし、続いて「又は著作者名を表示しないこととする権利を有する。」とあります。これには対応しておりません。ただ、個人的見解として、企業のウェブサイト(たいてい独自ドメイン)に公表されている内容について、企業が「著作者名を表示しない」つまり匿名という主張はおかしいと思います。

第二十条同一性保持権は、法文より、侵害している可能性があります。ただ、第二十条2の四「前三号に掲げるもののほか、著作物の性質並びにその利用の目的及び態様に照らしやむを得ないと認められる改変」はしてもよい、とあります。「検索用文字列と断って公表していること(著作物のイメージを悪くしているわけではないこと)、デマ情報に書き換えているわけではないことが考慮されると思います(関連:第百二十三条)。

ということで、この処理の是非は、著作者の判断を尊重します。この処理の対象から自社のウェブページがソースとなっている内容を外してほしい場合は、こちらをご覧いただいて、連絡ください。早急に対処いたします。

* 報道機関を除く企業のウェブサイトに公表されている内容は、「事実の伝達にすぎない雑報及び時事の報道は、前項第一号に掲げる著作物に該当しない。」(第十条2)に当てはまると考えられなくもない。