最終内容更新03/ 4/22最終編集校正04/ 8/15

自動改札機開発物語

 

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 世界初の自動改札機を開発したのは立石電機(現、オムロン)である。

 立石電機は近鉄の要請を受け、S40(1965)年 1月、試作を開始した。穴あけ式で定期券専用のものである。S41(1966)年 3月には実用化に向け実験が開始された。

 近鉄は、国鉄との連絡定期券を発売していた。国鉄は、国鉄は自動改札機を導入するつもりはない、穴あき定期券は駅員が読みづらいだけだ、と近鉄の自動改札機導入に反対した。近鉄は自動改札機導入を断念した。

 しかし、立石電機は開発を続行、導入先を探した。そこで、申し出を行ったのが、阪急である。

 S42(1967)年 3月、阪急・北千里駅に日本初の自動改札機が設置され、供用が開始された。

 しかし、定期専用にもかかわらず、切符(や現金など)を投入する客が続出し、切符づまりが頻発した。トラブル続出により、立石電機の技術者は終日、自動改札機についていなければならなかった。まったく'無人'改札機になっていなかったのである。

 そこで切符もつかえる自動改札機の開発が開始された。

 切符の大きさは定期券より小さく、従来の穴あけ式では情報が記録できない。そこで、テープレコーダーからの発想である磁気記録方式が用いられた。

 また、渓流を流れる笹の葉が岩にあたって方向が変わる現象からの発想が、切符の方向をそろえる機構となった。切符入り口部分のコマ(円形でその中心からずれた点で支えられ回転できる。切符はコマの周に当たり、コマの回転にしたがい、向きがそろう。)である。

 S46(1971)年 1月、阪急・北千里駅に新型の切符も使える自動改札機が設置、供用が開始された。

 トラブルは起きず、ここに自動改札機は実用化された。

 

参考:NHK 「プロジェクトX第58回「通勤ラッシュを退治せよ」〜世界初、自動改札機誕生〜』」(2001年 6月26日放送・2003年 4月22日アンコール放送)[参考にしたのはウェブページではなく、放送そのものです]

 


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