無窮ナレッジ

▼日本人の情報に対する弱さを考える: 文化における情報

欧米の本にはたいてい索引がついている。
 
対して、日本のおいて、索引が付いている本は限られる。主なものでは、実用書、学術書、
参考書、資料集、辞書、地図帳であろう。
索引がついていない本は、通読するしか利用する方法がない。
 
ダニエル・ブアスティン=著, 鈴木 主税, 野中 邦子=訳 : 本はいつごろから作られたか
(集英社文庫, 1991) pp.237-238.
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  >十八世紀末までには、索引の価値は広く認められ、読者も本に索引がつくものだと思うようになった。
 
  > 陰気で短気なトマス・カーライルは、索引のない本にぶつかると出版者にこう書き送った。
  >「地獄の一〇マイル先までおちてしまえ。そこなら悪魔がイラクサでさすこともできまい」
 
  >索引をつけることを、偉大な法律改革者キャンベル卿(一七七九 ― 一八六一年)は熱烈に支持した。
  >キャンベル卿は半ば真剣に、索引のない書物を出版した者に罰金を科し、著作権法の恩恵に
  >あずからせないようにしてはどうかと提案したものである。
 
菅谷 明子 : 未来をつくる図書館―ニューヨークからの報告― (岩波新書, 2003) p.193.
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  >余談になるが、アメリカで出版されているノンフィクションの大半も巻末に索引がついているが、
  >これも通読するしないにかかわらず、同じテーマを他の資料と比較するなど、本を主体的に
  >活用するのに役立てるためだ。
 
内澤 旬子 : センセイの書斎―イラストルポ「本」のある仕事場 (幻戯書房, 2006) pp.48-49.
http://star1ban.blog18.fc2.com/blog-entry-1451.html 
 
 逢坂 剛氏( http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%80%A2%E5%9D%82%E5%89%9B  )による発言:
 
  >「まるごと読んだ本なんて、ほとんどないだろうな。全部、拾い読み。向こうの本はどんな
  >チンケな本でもちゃんと索引が付いているから、必要なキーワードさえあれば、見当をつける
  >ことができる。日本の本は索引が付いてなくて困る」
 
関連:
立花 隆氏が「いちばんいい」とする KWIC 索引
http://nhm.blog75.fc2.com/blog-entry-158.html