無窮ナレッジ

▼トヨタ、完全仮想試作を本格導入へ

http://www.jij.co.jp/news/car/art-20031006215852-PTLFZENQHE.nwc 
日本工業新聞 2003/10/ 7 。
 
> 9月に発売した新型コンパクトミニバン「シエンタ」で初めて実試作車を使わず
>仮想試作から直接、量産車の金型を作製する完全仮想試作を実現した。
 
>今回、仮想試作経験の蓄積による技術の高度化と仮想試作を綿密に繰り返す作業で
>品質上の問題がないことが実証できたため、今後、完全仮想試作による開発の
>効率化を積極化する。
 
 車に変わって、航空機(軍用機)ですが、シミュレーションの立場は複雑です。
 
>風洞については、1機種の航空機の開発に要する風洞試験時間は現在も増加する
>傾向にあり、将来的にはさらなるデータの質・生産性の向上が求められる。これ
>に伴い近年、大規模な風洞設備の建設が各国で行われている。1993年には4ヶ国
>共同出資による ETW(欧州遷音速風洞:European Transonic Wind Tunnel)が
>建設される等、欧州において風洞設備の建設が活発であり、米国ではNWTC
>(National Wind Tunnel Complex)と呼ばれる風洞を新設しようという計画が
>進行中である。
 
>また、近年のコンピュータ技術の進歩によって、CFD(Computational Fluid Dynamics
>:数値流体力学)と呼ばれる数値シミュレーションを用いることがより効率的と
>なってきた。今や風洞試験の一部分を代替したり風洞試験が困難な現象の解析に
>使われたり、その応用範囲を拡大しつつあり、空力上の不具合の探求や小規模な
>機体改修であれば、CFDだけで十分対応できるところまできた。
 
  技術動向(防衛庁技術研究本部) [「防衛庁技術研究本部五十年史」(2003.3)からの抜粋]
  http://www.jda-trdi.go.jp/doukou/doukou.htm  より。