http://arena.nikkeibp.co.jp/col/20030902/105784/
「ブログ」(blog)をアメリカで主流の日記系サイト、「ウェブ日記」を日本の 主流の日記系サイトのことをさしているとして読む。 >●ブログとウェブ日記、その性格の違い > その違いを一言でいうと、「陰」と「陽」にあるのではないだろうか。 >ブログはあきらかに「陽」だ。もっと具体的に言えば、ブログはリンクを >掲載することを前提としたオープンなコミュニケーションであり、一方の >ウェブ日記はパーソナルな場で、必ずしも開かれたコミュニケーションを >前提していない。その違いとも言える。 これまでも、日米日記系サイトの違いについて情報を集めてきた。用語が 混乱しているが、「ブログ」(blog)以外は、日本のもののことをさしていると 考えればよい。 「日本ウェブログ学会」( http://www.akaokoichi.net/weblog/ )トップページにある >日々の出来事や思いを綴り,不特定多数に向けて発信する「web日記」である。 >その中でテキストとしての面白さを追求するWebサイトが「テキストサイト」 >と呼ばれるようになった。ニュースを中心としたWeb上のテキストを個人の >興味関心にしたがって整理してコメントをつける「ニュースサイト」も定着 >している。 これで、日本の日記系サイト 3ジャンルの定義とする。 なお、 http://www.akaokoichi.net/weblog/ には、つづけて、 > この三種のサイトは「ウェブログ(Weblog)」と総称できる。 とあるが、この議論は後にしよう。 では、違いをまとめてみる。 (1)文化気質的な面から。 http://mkynet.hp.infoseek.co.jp/webcic/lib/inw2/wn-c_0304150.html#3 −移転→ http://takagi1.net/g-sys/inw2/3_wn-c_0304150.html −移転→ https://takagi1.net/webcic/lib/inw2/wn-c_0304150.html#3 (2)ブログに「掲示板のスピード」、つまり容易な更新を挙げる。 http://mkynet.hp.infoseek.co.jp/webcic/lib/inw2/wn-c_0302280.html#3 −移転→ http://takagi1.net/g-sys/inw2/3_wn-c_0302280.html −移転→ https://takagi1.net/webcic/lib/inw2/wn-c_0302280.html#3 http://mkynet.hp.infoseek.co.jp/webcic/lib/inw2/wn-c_0305230.html#8 −移転→ http://takagi1.net/g-sys/inw2/8_wn-c_0305230.html −移転→ https://takagi1.net/webcic/lib/inw2/wn-c_0305230.html#8 http://mkynet.hp.infoseek.co.jp/webcic/lib/inw2/wn-c_0304260.html#3 −移転→ http://takagi1.net/g-sys/inw2/3_wn-c_0304260.html −移転→ https://takagi1.net/webcic/lib/inw2/wn-c_0304260.html#3 http://mkynet.hp.infoseek.co.jp/webcic/lib/inw2/wn-c_0305230.html#8 −移転→ http://takagi1.net/g-sys/inw2/8_wn-c_0305230.html −移転→ https://takagi1.net/webcic/lib/inw2/wn-c_0305230.html#8 (1)が根本にあって、そのためには(2)であると便利(必要は発明の母!)で、データを ソフトウェアあつかわせるようになって、そのためには(3)が便利で応用が利く。 (4)(5)は「ニュースサイト」というジャンルに限るということか。 あるいは「ニュースサイト」に関していえば、データはコンピュータで扱われて 価値を増大させるから、(3)から(4)への流れも見える。 また、(2)によって IT に疎かった(あるいは忙しくてかまってられなかった) 高度の知をもつ人間、事件の当事者、現場に近い人間 * が、直接、情報を発信する ことにより(5)が生じている。 * 例えば、イラク戦で注目された、バグダッド市民のblog「ラエドはどこにいる?」 http://www.tokyo-np.co.jp/00/dgi/20030529/ftu_____dgi_____000.shtml 日本の日記系サイトの状況が、米国のそれと違うのは事実だ。 同時に、同じである必要はないことも確かだ。日本は、日本なりの発展をすれば いいとおもう。 米国の日記系サイト、つまりはブログが果たす役割を、果たしているものが日本にも あれば、それは「遅れている」ことにはなるまい。それをあげるとすれば、 「2ちゃんねる」だろうか。 米国においてブログが有機的に働いているのと同じく、「2ちゃんねる」が有機的に 機能している。前述の(5)の役割を「2ちゃんねる」が担っていることは、明らかだ。 (4)の役割も、日本の日記系サイト(「ニュースサイト」)はよく果たしていると思う。 ただ、米国のブログほど、コンピュータにより簡便に、直接、統計処理ができない ことは確かだ(たとえ統計処理できるシステムでも、母数が少ない)。 最後に、日本の日記系サイトは「ブログ」と呼べるかどうか。 前述のように、「日本ウェブログ学会」は、呼べるとしている。 私なりの判断基準では、少なくとも「ニュースサイト」は確実に「ブログ,blog」と 呼べる。 論理的に考えれば、3つとも、色の濃さはおのおの違うだろうが、グレーゾーンなのだ。 数学のように定義がはっきりしているものではない。そして、似ているが、完全には 一致していないものが多い。だから、呼んでもいいし、呼ばなくても良い。外国人相手 なら、blogと読んでいいだろうが、日本のなかで使うのはどうか。 「ブログ」を外来語(つまり英語的日本語)としてとらえると、ちょっと言語学風に 考えれば [なお、私は言語学は素人]、純日本語であらわしにくい「ニュースサイト」 を(報道評論では、高尚すぎる)、英語起源ながらも、短い「ブログ」と呼ぶことは 自然だろう。それを「blog」と表すのも自然だろう。なぁに、「マジ切れ5秒前」を 「MG5」と呼ぶより格段に自然だ(...古い)。他方の「Web日記」は「日記」と呼べるし、 「テキストサイト」は「小説」「短編」「雑記」「ネタ」「小話」と日本語で呼べる から、「ブログ」と呼ぶには、少し、勇気がいりそうだ...という私見。