無窮ナレッジ

▼ NASA認定、太陽系でもっとも遠い天体、準惑星級の大きさ

http://slashdot.jp/science/04/03/15/0853239.shtml?topic=65 
http://www.cnn.co.jp/science/CNN200403150008.html  第10惑星発見と騒ぎすぎ
http://intermezzo.cool.ne.jp/log/2004/03/16000587.html 
http://www.nasa.gov/home/hqnews/2004/mar/HQ_04091_sedna_discovered.html 
http://www.spitzer.caltech.edu/Media/releases/ssc2004-05/ 
http://www.asahi.com/science/update/0316/003.html 
15日、NASAは、カリフォルニア工科大などの研究チームが発見した「Sedna」
 (セドナ: イヌイットの海の女神)を太陽系で最も遠い惑星状の天体であると
発表。
 
公転周期は10500年。大きさは直径1700kmで、太陽系の惑星でもっとも小さい
冥王星(1930発見、直径2300km)よりも小さいが、冥王星以降発見された小惑星の
なかでは最大。このため、太陽系第10惑星ではないかという声もある。
 
さて、「水金地火木土天海冥」以外の太陽系の惑星(小惑星除く)といいますと、
 
>ローマ神話の火の神であるヴァルカンは、19世紀のわずか数年のあいだ、彼の
>名をある惑星に贈っていた。火の神にふさわしい、水星と太陽のあいだという
>私たちに近い天空のもっとも熱い場所に、この仮想の惑星は存在した。
 
( スティーヴン・ジェイ・グールド 著 新妻昭夫訳 : フラミンゴの微笑 (下)
 (早川書房, 2002) p.316. より
 
 原著 Stephen Jay Gould, THE FLAMINGO'S SMILE, 1985  )
 
このヴァルカンという仮想の惑星は、水星の軌道の不規則性をニュートンの
物理学で説明するために考え出されました。なお、その後、アインシュタインの
相対性理論によって、この不規則性は新たな惑星を考えなくも説明出るように
なりました。
 
話はそれますが、ヴァルカンとは火の神のことなのですね。ヨーロッパの火薬庫
ヴァルカン半島、ヴァルカン砲...
 
さて、仮想的な太陽系の星としては太陽の伴星 * 「ネメシス」があります。
 
  * 伴星。連星のうちで、一般に光度の暗い方の星のこと。
 
なお、ネメシスとはギリシア神話の正義の怒りの化身である女神の名です。
 
生物の大量絶滅が2600万年周期で起こっていることが発見され、大量絶滅は
ネメシスが2600万年周期でオールトの雲 ** に突入し、軌道を乱された彗星が地球に
落ちることによるのではないかという仮説が1984年に提唱されました。
 
  ** オールトの雲(Oolt Cloud)。冥王星よりも外側の軌道を回る数十億の彗星を
    まとめて捉える呼び名。彗星の故郷とも言われる。
 
    http://www.town.bisei.okayama.jp/stardb/sol/data/sol0013.html