経済と思想

思想が経済に与える影響に関する代表的な文献として、マックス・ヴェーバーの『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』があります。

逆に、経済が思想に与える影響に関して主張した(唯物史観)のがマルクスでした(『経済学批判』序言 にて定式化)。

池上 彰 : 世界を変えた10冊の本 (文藝春秋, 2014〈底本は文春文庫(2014)〉) 位置 No. 831/2373.

彼{:マックス・ヴェーバー}が四十歳のときに書いた『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』は、宗教が経済に与える影響を分析し、世の人を驚かせました。当時影響力を持ち始めたマルクス主義によると、社会を上部構造と下部構造に分け、下部構造である経済が、上部構造である文化や宗教に影響を与えるということになっていましたが、これに対する反論にもなっていたのです。

下部構造 – Wikipedia [2015年2月1日 (日) 16:26 の版]

唯物史観(史的唯物論)では、人間社会は土台である経済の仕組みにより、それ以外の社会的側面(法律的・政治的上部構造及び社会的諸意識形態)が基本的に規定されるものと考えた。(土台は上部構造を規定する)このことは、しばしば経済的決定論と批判されることがあるが、「土台-上部構造」は弁証法的な関係にあり、常に相互作用をしているのであって、上部構造が土台に規定しかえす(反作用)ことは言うまでもない。