ストーリー主義

神永 正博, 小飼 弾 : 未来予測を嗤え! (角川oneテーマ21 Kindle 版, 2014 〈底本は角川oneテーマ21(2014)〉) 位置No. 263/1862. 小飼 弾 氏 による:

事実は事実として存在するのだけれど、我々がそれについて語ろうとすると、必ずストーリーになってしまう。

神永 正博, 小飼 弾 : 未来予測を嗤え! (角川oneテーマ21 Kindle 版, 2014 〈底本は角川oneテーマ21(2014)〉) 位置No. 272/1862. 小飼 弾 氏 による:

 脳がストーリーを作り出すのは、人間も食物を取り入れて生きている生物だからでしょう。意外に無視されがちですが、何かを理解するにはコストがかかっています。網膜に映ったモノの情報が脳に伝わり、何らかの判断を下すためには、時間も掛かりますし、エネルギーも消費します。「人を見かけで判断してはいけない」とはよく言われますが、だからといって自分と関わりのあるすべての人とじっくり語り合い、理解するだけの手間をかけられるほどの暇を私たちは持っていません。だから、脳は無理矢理ストーリーを作って、ダイジェストするのです。

参考:
【第4回】人間にはストーリーが必要だ|未来予測を嗤え!|小飼弾/神永正博|cakes(ケイクス)

我が主軸 2015年2月書付

[2015/12/30追記:] ※2015年12月30日に、加筆の上で正式版「我が主軸 2015年版」の公開を開始しました:

● 端書

私が自ら企画した事業、及び私が付託されている事業の一切を経営し、能率的な運営により、これを発展せしめ、もつて我が意図する方向に世界を遷移させることを目的として、ここに私を定義する。

初出: 第1条

● 理念

〈後につづく者たちが我々よりも苦しまない世の中を確固として構築し〉、且つ〈我々は犠牲の世代にならず、現在を確保し、未来を準備する〉ことにより、不幸の最小化を図り、以て幸福を最大化する。

● 〈判断・行動基準〉、即ち 志向

 ○ 産業興隆、叡智結拓

叡智を結び、集約し、難所を突破して、革新を行う。

革新によって、産業を興隆させ、民の気持ちの淀み具合を小さくし、以て社会に慣性をもたせ、社会に累積性を持たせる。

初出: 社会が持続的に発展するために

そのような社会は、文化的である。文化的であるとは、社会を構成する集団において帰納的な情報量(:物体も含め)が多いことである。文化の度合いは、社会の深さ、社会が認識・関係する世界の広さ、情報の共有・活用具合、の積(掛け算の答え)を示す。

初出: 文化に関する考察

関連:
価値は消費されて生存と文化を生む
経済的生産は知的歴史にとって基礎をなす
複雑性と付き合っていこう
叡智結拓のために

 ○ 高民立世、超民連絡

  ・高民立世

高民(=知的に高く または 広く、知性・知能を意識的に発揮し躍動する民)(多数)を世に立たせ、高民(多数)によって世を立たせる。

初出: 高民立世

関連:
「知的ネット社会」構成者の心得

  ・超民連絡

社会が天才・秀才ばかりである必要はないが、天才・秀才が生き・活きる社会であるべきである。

そのために、天才・秀才の思考(の一端)が共有されるべきである。それは、天才・秀才と一般能力者の架け橋になり(天才・秀才を得体の知れない者にしない)、且つ社会に天才・秀才を補給する後方連絡線となる。これによって、天才・秀才は孤立せず、消耗されない。

初出: 天才・秀才が生き・活きる社会

(補足: 〈産業興隆、叡智結拓〉と〈高民立世、超民連絡〉は、ユグドラシルからの想起と対応する)

● 水準

(短期的) 勝つために、思考し行動する。

初出: 「意味のないことをやる」ということに対して、緊張感をもって生きる

(長期的) 世界は、泡沫(うたかた)である。我々は生き残り、将来の秀でた人のために理論を、一般の人のために実例を、優れた形態で残すことにより、人類の累積性を高め、将来の人類の生き残りを図るべきである(それによって、また人類の累積性が高まる)。

我々は、可能な限り前進する。将来の人類は、さらにはるかに前進するであろう。

初出: 宣言

2015年 2月11日
[LA.nofollow.Entry]

ユグドラシルからの想起

北欧神話では、世界樹 ユグドラシルの3つ根の下には、3つの泉がある:

一つは、ウルズの泉

 ウルズの泉において、ノルンたちは、ユグドラシルが枯れないようこの泉の水と泥を混ぜたものを常に注いでおり、お陰で樹勢が保たれている。

 私は、ウルズの泉は、産業を示唆していると考える。

二つには、ミーミルの泉

 ミーミルの泉には、知恵と知識が隠されているとされており、賢い巨人ミーミルが所有している。知識を求めて訪ねてきたオーディンは、泉の水を一口飲みたいとミーミルに頼み、代価に片方の眼球を求められ、これに応じたため以来片目となった。

 私は、ミーミルの泉は、知恵と知識を示唆していると考える。知恵と知識は、片目の価値がある。

三つには、フヴェルゲルミル

 フヴェルゲルミルでは、ニーズヘッグが、ユグドラシルの根をかじっている。

 私は、フヴェルゲルミルは、社会に寄生する者を示唆していると考える。

すなわち、社会は、産業と、知恵と知識に支えられる。そして、社会に寄生する者は、確かに存在する。

(各項目のWikipedia記事を参考した)