選択肢の減少の捉え方

選択肢の減少の捉え方以下の2つの考え方は、選択肢をなるべく多く確保しようとする私にとって衝撃であった:

「意思決定の選択肢を減少する=良き戦術を連結する」 *1
「たくさんの可能性のなかから一つを選択する方が、…後悔しやすい」 *2

*1: 大熊 康之 : 戦略・ドクトリン統合防衛革命―マハンからセブロウスキーまで米軍事革命思想家のアプローチに学ぶ (かや書房, 2011) p.24.

米国最高の海軍戦術家ヒューズ(Wayne Hughes)は、ドクトリンについて次のように解説している。すなわち、ドクトリンは、良きリーダーの常備の作戦命令であり、戦闘の混沌の中でリーダーの意思決定の選択肢を減少(良き戦術を連結)する。そして、上級指揮官には、新たに自らの指揮下に入る艦/機が既に所要の戦闘技量を保有することを保証し、また艦/機長には、自らが所掌する人員・武器が、戦闘において新編成部隊の戦闘手順に速やかに適応し得ることを保証するものである。ドクトリンは、死活的に重要なものではあるが、実戦に当たっては決して教条主義に陥ることなく、リーダーに自由裁量の余地を残すものでなければならない、としている。

*2: 羽生 善治 : 大局観 自分と闘って負けない心 (角川oneテーマ21, 2012) p.24.

「多くの可能性から一つを選択するのと、少ない可能性から一つを選択するのとでは、あとになってどちらが後悔しやすいか?」
 答えは、前者である。
 たくさんの可能性のなかから一つを選択する方が、少ない可能性から一つを選択するより後悔しやすい、という傾向がある。

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