妹尾 堅一郎「技術力で勝る日本が、なぜ事業で負けるのか―画期的な新製品が惨敗する理由」

     

評価・状態: 得られるものが秀逸・多量な本★★★



技術力で勝る日本が、なぜ事業で負けるのか - 池田信夫 blog

購入: 2009/11/10
読了: 2009/11/27

Twitter / TAKAGI-1: @yonda4 「技術力で勝る日本が、なぜ事業で負けるのか―画期的な新製品が惨敗する理由」 インプルーブメントの反対語はイノベーションである。イノベーションの例として、インテグラル型製品から内インテグラル・外モジュラー型製品への移行がある。

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この本からの引用、または非常に関連する記事

全 6 件

知の新領域の創出、6つの理念型

記事ページ 発行: 2009年11月28日

妹尾 堅一郎 : 技術力で勝る日本が、なぜ事業で負けるのか―画期的な新製品が惨敗する理由 (ダイヤモンド社, 2009) p.378.

>知の新領域の創出には全部で六つの理念型が考えられるでしょう(...)。

● アドバンスト (先端知) [:既存分野知の発展]
● インター (学際知) [:他分野の知を利用]
● ニッチ (間隙知) [:分野間の未開拓領域の知を整備]
● フュージョン (融合知) [:他分野の知との融合]
● トランス (横断知) [:既存の分野分けによらずに括る。つまみ食い]
● メタ (上位知/俯瞰知) [:分野に依存しない一般化]

[ ]内はブログ管理人による解釈。

 

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高速計算機は意志決定のための道具である

記事ページ 発行: 2009年12月19日

高速計算機は意志決定のための道具である。

(1) 高速計算機は、最適な解(資源配分など)の選抜につながる、連続予測知識を得るための道具である


主にソルバーとして。

1a) 高速計算機によるシミュレーションによって組み合わせや相互作用を含む予測ができる。(時間、空間、物理量の関係を連ねた予測ができる)


不確定要素の値を様々に設定したシミュレーションをそれぞれ行うことにより、不確定要素を考慮した評価値を得られる。これは分布をもった幅のある値になる。

この評価値を用いて、最適な解を選抜できる。

1b) 高速計算機によるシミュレーションでは、考慮に入れた要素・要因はすべて予測される。


たとえば計算領域の全ての空間は予測される。

つまり、予測漏れを最小化できる。

(2) 高速計算機は、最適な解の普及につながる、高い伝達性をもった連続予測知識の表現をつくるための道具である


高速計算機ソルバーによる結果を入力とした、ポストプロセッサとして。

高速計算機により、言語形式ではない結果表現をできる。この結果表現は次の利点をもつ。

 ● 言語形式よりも多くの情報を含められる。

 ● 結果が不自然でないことが、予測の信頼性を外に示す。


補足:
結果として、「イノベーション (新価値の創出)=インベンション(発明)×ディフュージョン(普及)」(以下の引用を参照)という枠組みが構成された。

妹尾 堅一郎 : 技術力で勝る日本が、なぜ事業で負けるのか―画期的な新製品が惨敗する理由 (ダイヤモンド社, 2009) p.180.

>新しいモデルの基本的な骨格は、従来の「インベンション (発明) = イノベーション (新価値の創出)」ではなく、「イノベーション=インベンション (発明) × ディフュージョン (普及)」です。

即ち、(1)がインベンション(発明)に関わり、(2)がディフージョン(普及)に関わる。


関連:
というかさ、スパコンに対する国内の関心、低すぎないか

予測を使って、予知を延長する

多様な対処法を組み合わせたスマートな対処が必要

予測知識を得るために必要な装置

>連続予測知識を得る

* 個別予測知識を組みあわせる演算装置


 

複数の手段を用意する

記事ページ 発行: 2010年03月06日

● 複数の手段を用意する

鎌池 和馬 : とある魔術の禁書目録 18 (電撃文庫, 2009) pp.35-36.

>「知っているか。魔剣フルンティングで知られるベーオウルフだが、人生の要となる戦では不思議なほど、その剣は活躍していない」

...

「ベーオウルフの名を知らしめた対グレンデル戦では己の腕力を、続く対水妖戦では敵のアジトにあった古い剣を、極めつけには人生最後の戦いとなる対悪竜戦では、やはり別の刃物を使用している」

...

「この話の教訓は一つ。己が命運を分かつ切り札は、常に複数用意しておけという事だ」


妹尾 堅一郎 : 技術力で勝る日本が、なぜ事業で負けるのか―画期的な新製品が惨敗する理由 (ダイヤモンド社, 2009) p.60.

>複数の関連ある手の打ち方を組合わせて、総合的に問題に対処することが可能となります。



● 複数の手段を用意することの難しさ

野崎 昭弘 : 詭弁論理学 (中公新書, 2007) p.110.

>ほかの戦術を攻撃するのに便利な論法は、ひとつは「それでは世の中を本質的によくすることにはならない」という批判である。これで、小さいながら実効のある戦術は、みな吹きとばされる。それでも残った戦術に対しては、もうひとつの論法
 「それは実行不可能である」
をあてはめればよい(「非現実的」「むしろ逆効果」「空想的」「小児病的」「自己満足にすぎない」「実を結ばない自涜行為」など、レッテルには事欠かない)。


岩田 宗之 : 議論のルールブック (新潮新書, 2007) p.139.

>相手の意見が否定されたところで、それが自分の意見の肯定に結びつくとは限りません。いったん否定合戦が始まると、すべての意見が否定されて、何も残らない焦土になってしまいます。



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