「科学と科学好きと社会を結ぶ」交通路“Intercity Science”開通

2014年 5月17日、「科学と科学好きと社会を結ぶ」交通路として、新しいサイト“Intercity Science”(インターシティー・サイエンス)を〈開通〉しました。

  Intercity Science —科学と、科学好きと、社会を結ぶ

私は、2009年の事業仕分けにおけるスパコンに対する「2位じゃダメなんでしょうか」、2011年の震災での原発事故に関する報道(人体へのリスクは積算値で論じられるべきなのに、時間あたりの値で論じられた)に触れて、科学コミュニケーションの重要性を感じていました。
それが、今年2014年のSTAP細胞問題(科学から離れた話題の蔓延)により、いよいよ科学コミュニケーションの一助になる仕組みの作成が必要だと考えるようになりました。

そこで、構築したのが、サイト“Intercity Science”です。

詳細は、About | Intercity Science に記しておりますが、“Intercity Science”は、単なる科学ニュースサイトへのリンク集ではなく、閲覧者様に科学の話題をSNSを通して、彼ら/彼女らの知人と共有するようお奨めしています。また、科学コミュニケーションに関するサイトへのリンクを、科学サイトへのリンクとフラットに(=行き来に面倒なく)掲げることにより、科学コミュニケーションに関する知識や新しい動きに、閲覧者様が接し、便利に入手していただけるようにしています。

また、科学コミュニケーションに関して、岸田 一隆氏の『科学コミュニケーション――理科の〈考え方〉をひらく』(平凡社新書, 2011)を拝読させていただきました。同書に、共有・共感が大事であること、科学の話題ではなく科学の考え方を伝えること、が書かれてありました。また、人間は、その性質として、世界を心を持った擬人的な存在として解釈する方が容易である、という記述がありましたので、科学の考え方を擬人化(科学ちゃん)して表現した文章を附しました。これは曲解の感を拭えないひとつの試みでありますが、今後も、科学コミュニケーションに関する研究の成果を取り込み、様々に試みて実装していきます。

初出: 2014/ 5/17 20:41

科学ちゃん

〈科学の方法〉に注目して、科学を擬人化した:

科学ちゃんは、
まだまだ子供だけれど、巨人の子供なので、肩の上に人を載せられます。

食べ物は、「反証に晒される」ものしか食べません。

「誤り」な食べ物は、既に食べていても、吐き出します。

お友達の文学ちゃんは、文豪が亡くなるたびに飲んだミルクを吐き出してしまうので、赤ちゃんから成長できていません。

補足:
岸田 一隆 : 科学コミュニケーション――理科の〈考え方〉をひらく (平凡社新書, 2011) p.162.

人間は社会的な生き物であり、人間の脳は人間の心とコミュニケートするようにできています。だから人間は、世界を物理的に解釈するよりも、心を持った擬人的な存在として解釈する方が容易なのです。