労働だけが通貨の基礎となる

言葉の杜=編 : アドルフ・ヒトラー 400の言葉: 世界を変えた意志の言葉 (2016) 位置No. 1295/2242.

労働だけが通貨の基礎となる。私たち民族を救うことは金融の問題ではない。現に存在する労働力をいかに活用し、いかに投入するかという問題であり、また現に存在する土地とその資源をいかに活用するかという問題である。この民族共同体は貨幣というフィクションの上の価値によって生きるのではなく、現実の生産によって生きるものであって、この現実の生産がまた貨幣にその価値を付与するのである。

「戦略というのは何をしないかを決めること」の前に

西村 博之 : 2ちゃんねるはなぜ潰れないのか? (扶桑社新書, 2007) p.225.

小飼 そう。だから決定を行う者にとって一番大事なのは、何をやらないかということなんですよ。そして、何をやるべきかは、技術者はみんなわかっているんです。でも、何をやらないかの判断は、責任ある立場の人にしかできない。

※太字はブログ投稿者による。

知識と労働力

「人類圏における、情報の活用による、人類あるいは他の何かの向上」で捉えた鉄道新幹線は情報産業である の考え方からすれば、人は知識あるいはその媒体(メディア)である。

対して、人は労働力である、という考え方がある。

仕事は、知識と労働力が混ざり合った概念である。

知識は、知識なしでは成功しない事象を、再現させる。偶然を必然にし、奇跡を常態化する。

対して、偶然に頼って労働力をひたすらに投入しても、成功する。

前述したように、仕事は、知識と労働力が混ざり合った概念であるが、その混ざりあった複雑性に酔うのではなく、原液である知識と労働力を認識しておくべきだ。

知識の比重を高めようという傾向が、現在の傾向である。しかし、純粋に労働力の面から捉える考え方も、持っておくべきだ。

戦略とは、『部分的無知の状態』での意思決定のためのルールである

西村 行功 : 「10年後の自分」を考える技術 (星海社新書, 2012) p.265.

 経営学者のイゴール・アンゾフは、
「戦略とは、『部分的無知の状態』での意思決定のためのルールである」
と言った。

春日山城壁書

上杉謙信の言葉1)「運は天にあり・・・」全文と、… | レファレンス協同データベース

1)上杉謙信の居城、春日山城の壁に書かれた“壁書”。

「運は天にあり。鎧は胸にあり。手柄は足にあり。何時も敵を掌にして合戦すべし。
疵つくことなし。死なんと戦えば生き、生きんと戦えば必ず死するものなり。
家を出ずるより帰らじと思えばまた帰る。帰ると思えば、ぜひ帰らぬものなり。
不定とのみ思うに違わずといえば、武士たる道は不定と思うべからず。必ず一定と思うべし」

「日本武将100選」(秋田書店)P184に全文記載あり。

経済的生産は知的歴史にとって基礎をなす

マルクス, エンゲルス=著, 大内 兵衛, 向坂 逸郎=訳 : 共産党宣言 (岩谷文庫, 2007) p.10. (エンゲルスによる「1883年ドイツ語版への序文」)

 『宣言』をつらぬいている根本思想は次のことである。おのおのの歴史的時期の経済的生産およびそれから必然的に生れる社会組織は、その時期の政治的ならびに知的歴史にとって基礎をなす。

統一の世の中

以下の三つの考えを土台に据えることは、有益である:

佐藤 篁之 : 「満鉄」という鉄道会社―証言と社内報から検証する40年の現場史 (交通新聞者新書, 2011) p.201.

[仙石 貢 南満州鉄道 第11代総裁は、]「総裁より社員にご相談」(『協和』26号昭和5年5月15日)では
「十八世紀、十九世紀は分業の世の中であった。二十世紀は統一の世の中である。今まで分業組織になっていたものを合理的に総合統一して経営する。…」

● 「三人寄れば文殊の知恵」

● 知識社会

PDCAの「C」に集中する

「イージスの父」Meyer提督の物造り哲学 第3項の本質は、“PDCAの「C」に集中する”ことにあるのだと、下記する本2冊を読んで、気づいた:

大熊 康之 : 軍事システムエンジニアリング―イージスからネットワーク中心の戦闘まで、いかにシステムコンセプトは創出されたか (かや書房, 2006) p.344.

Build a little, Test a little, Learn a lot

(小部分を造り、その小部分を試験し、そこから多くを学べ)

金田 博之 : 初速思考 30代で一気に突き抜ける人の集中戦略 電子書籍版 (日本実業出版社, 2013) 位置No.297/1989.

PDCAのPよりも「C」に集中させて高速回転させる。

金田 博之 : 初速思考 30代で一気に突き抜ける人の集中戦略 電子書籍版 (日本実業出版社, 2013) 位置No.423/1989.

振り返りをしないことは、経験をそのままほったらかしにしていることです。これでは、目の前の仕事を毎回「その場しのぎ」で感覚的に進めるだけになってしまいます。

奥野 宣之 : 情報は1冊のノートにまとめなさい[完全版] Kindle版 (ダイヤモンド社, 2013) 位置No.126/2210.

常に一冊のノートだけに情報を入れ、それを読み返す。

圧倒性と奇策の違い

上級指揮者は、圧倒性を追求する。なぜならば、圧倒性が、他者に我が意志を強制するからだ。すなわち、圧倒性が戦略の成果の源泉であるからだ。

圧倒性のためには、複数の任務遂行パッケージが堅牢に機能していなければならない。任務遂行パッケージを活動させ、意図した順序で、あるいは意図した時期に同時に、成果を発現させる。圧倒性の根源は、先行性と順序性・同時性 (両性質はともに、組み合わせを意味する。「アイデアは新しい組み合わせである」) である。故に、上級指揮者は、時期に関心をもつ。

任務遂行パッケージが堅牢性を損ねるような、すなわち圧倒性の堤(つつみ)にわざわざ穴が生じるような奇策は要らない。「戦略は兵力を必ず同時的に使用せねばならない」のである。当たり前のことを当たり前のように実行する平凡性が必要である。当たり前に実施すべき・確認すべき事項を実施・確認し、当たり前のように工夫を続け、当たり前のように実り多い領域を見つけていかなければならない。

中級以上の指揮者は、大計を構築し、また、予めリスクに備え、他者に我が意志を強制するために、事案を引き起こし、 事案の処理に操作を加える。その際の活動主体は、任務遂行パッケージであり、これを日頃から整備する。

下級指揮者は、奇策・個々の工夫に満足する。資源が限られる中、“何とか成し遂げる、何とかやっていく”(:これは、英語manageの意味である)ために有効な手段は、奇策・個々の工夫である。「戦術は兵力を小出しに(継続的に)使用しても差支えない」のである。

関連:
中西 輝政 : 情報を読む技術 EPUB版 (サンマーク出版, 2012) p.186.

 どのような世界でも、自分と相手のめざすものや理想とする形が百パーセント一致することはきわめて稀です。そこで相手をこちらの意に沿うように動かそうと思ったら、相手の心に影響を与えて行動を変えさせる、あるいは好ましい方向にコントロールする。つまるところ「戦略」とは、このことに尽きます。

  関連の関連:
  「戦略」という言葉は2つの意味に使われている
クラウゼヴィッツ=著 篠田英雄=訳: 戦争論 (上) (岩波書店, 1968) p.314.

戦術と戦略との差異に関する結論は、―― 戦術は兵力を小出しに(継続的に)使用しても差支えないが、戦略は兵力を必ず同時的に使用せねばならない、ということである。

任務遂行能力パッケージの構成、任務遂行能力の要件(DOTMLPF) 本記事での「任務遂行パッケージ」は、リンク先の「任務遂行能力パッケージ」ほど大がかりなものを限定していない。たとえば、特許 1通だけでも「任務遂行パッケージ」になる。

能力を最大限に生かすために、手続きや問題の回避策を用意しておく